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2025年9月2日 新規開業
内科、循環器内科
売市めぐみのクリニック 内科・心臓血管内科
〒031-0073
青森県八戸市売市4丁目7-7

予約:0178-51-8910

下肢のむくみ

下肢のむくみについて

「夕方になると足がパンパンになる」「靴下の跡がなかなか消えない」
そんな"足のむくみ"に悩んでいませんか?

下肢(脚)のむくみは、血液やリンパの流れが滞ることで、余分な水分が皮膚の下にたまることで起こります。
立ち仕事や長時間の座り姿勢、塩分の摂りすぎ、冷えなど、日常の中で起こる一時的なむくみもありますが、なかには病気が隠れているケースもあるため注意が必要です。

下肢のむくみを引き起こす主な原因

  • 下肢静脈瘤
    静脈の弁が壊れ、血液が逆流してむくみやだるさを生じます。
  • 深部静脈血栓症(DVT)
    足の深い静脈に血栓(血のかたまり)ができ、多くは片脚だけが急に腫れるのが特徴です。

  • 心不全・腎不全・肝疾患
    全身の水分バランスが崩れ、足にむくみが現れることがあります。

  • リンパ浮腫
    手術やがん治療後などにリンパの流れが滞り、むくみが慢性化することがあります。

  • 薬の副作用
    血圧の薬やホルモン剤などでも、むくみが起こることがあります。

片脚だけ?両脚とも? 朝?夕方?

こんな違いもヒントに

  • 片脚だけむくむ → 血栓や血管トラブルの可能性
  • 朝より夕方にひどくなる → 下肢静脈瘤や生活習慣が原因かも
  • 朝からむくんでいる・全身もむくんでいる → 心臓や腎臓の病気の可能性

むくみは「よくあること」と思われがちですが、身体からの重要なサインのひとつです。
気になる症状が続く場合は、放置せずに一度ご相談ください。


下肢静脈瘤について

**下肢静脈瘤(かしじょうみゃくりゅう)**とは、脚の血管(静脈)がふくらんで浮き出し、曲がりくねったり、ボコボコと盛り上がったりする病気です。特にふくらはぎや太ももに目立ちやすく、多くの場合、足の付け根の静脈の中にある弁が壊れることで血液が逆流し、血管が拡張してしまうことが原因です。

主な症状には以下のようなものがあります

  • 脚の血管がボコボコと浮き出ている
  • 夕方になると脚がだるくなる、重い感じがする
  • むくみや、つる(こむら返り)などの症状がある
  • かゆみ、皮膚の変色や湿疹が出る
  • 進行すると、皮膚潰瘍(傷が治らない)を起こすこともあります

特に、長時間立ち仕事をされている方、出産経験のある女性、遺伝的な体質がある方は発症しやすい傾向があります。

放っておいても大丈夫?

下肢静脈瘤は命に関わる病気ではありませんが、放置すると症状が徐々に悪化し、日常生活に支障をきたすこともあります。また、「ただの脚の疲れ」や「年齢のせい」と思って見逃されることも少なくありません。

治療について

治療は、症状の程度やライフスタイルに応じて選択されます。

  • 弾性ストッキングによる圧迫療法(軽症の場合)
  • 硬化療法(血管に薬剤を注入してふさぐ)
  • レーザー治療・高周波治療(血管内から処置を行うカテーテル治療)
  • 外科的手術(進行例や再発例など)

現在は身体への負担が少ない低侵襲の治療法も多く、日帰りで行えるケースもあります。


「見た目が気になる」「脚が重だるい」「むくみがなかなか取れない」
そんな症状にお悩みの方は、下肢静脈瘤が隠れている可能性があります。

当クリニックでは、超音波検査などによる的確な診断と、必要に応じた専門医へのご紹介も行っております。お気軽にご相談ください。


深部静脈血栓症(DVT)について

深部静脈血栓症(DVT:Deep Vein Thrombosis)とは、脚(特にふくらはぎや太もも)の深い部分にある静脈に血のかたまり(血栓)ができる病気です。
血栓が静脈の中に詰まると、血流が悪くなり、腫れや痛みなどの症状が現れます。

特に注意が必要なのは、この血栓が血流に乗って肺に流れ込み、**肺塞栓症(エコノミークラス症候群)**を引き起こすことがある点です。肺塞栓は命に関わる可能性もあり、早期発見・早期治療が重要です。

主な症状

  • 片脚だけが腫れる・熱っぽくなる
  • ふくらはぎが張る・重だるい
  • 押すと痛い(特にふくらはぎ)
  • 皮膚が赤紫色になることも

※症状がはっきり出ない場合もあり、注意が必要です。

発症しやすい場面・リスク因子

  • 長時間の座位(飛行機・バス・デスクワークなど)
  • 手術や入院による安静
  • 高齢・肥満・脱水
  • 妊娠・産後・経口避妊薬の使用
  • がん・感染症・心不全などの基礎疾患
  • 遺伝的に血液がかたまりやすい体質の方

検査と治療

当クリニックでは、血液検査(Dダイマー)や下肢の超音波検査を行い、血栓の有無や状態を評価します。

治療は主に以下のような方法があります:

  • 抗凝固薬(血液を固まりにくくする薬)による内服治療
  • 圧迫ストッキングの使用
  • 重症例では入院治療やカテーテル治療が必要となる場合もあります


「片脚だけがむくむ」「ふくらはぎが痛い」「長時間動いていない」
そんな時は、深部静脈血栓症のサインかもしれません。
当クリニックでは、的確な診断と必要に応じた速やかな対応を心がけています。気になる症状があれば、早めにご相談ください。